なぜプロの書く文章は読みやすいのか?「読ませる文章」の秘密と書き方のポイント

こぼれ話
出典:ぱくたそ

あるプロの作家さんの文章を読んで、ふと感じたことがあったので、書き留めておきたいと思います。

 

僕が思うに、文章には2種類あって、

ひとつは「読まれる文章

そして、もうひとつが「読ませる文章」です。

「何をド素人が偉そうに!叩き切ってくれるわ!」という諸兄もおいででしょうが、ここはひとつ剣をペンに持ち替えて話を聴いてください。

書くことが専門の人の文章に触れて思ったこと」という記事でも触れましたが、いわゆるプロの物書きさんが書いた文章は「読ませる文章」です。おおむね。

私自身、小説を書いたりしてイキッってた時期がありました。

糸井重里さんの本を読んで「文章って深いな」などと、したり顔で分かった風なことを呟いていた高校生時代が今では懐かしい思い出です。

しかし、いくらイキっていても、それなりのド素人だった自分には、本当の意味での文章の凄味を理解することはできていなかったのだろうと思います。

2年くらい前からブログを書くようになり、様々な文章を読んでいく中で、私自身の「文章を読む力」は幾分か増強されてきました。

そして最近、いわゆるプロの物書きさんが書いた文章に触れ、「読ませる文章」の存在に気づいた次第なのです。

 

読ませる文章とは

ブログをやっていると、自分の文章が読まれることに喜びを感じることができます。

そして、どうすれば「読まれる」文章が書けるのか?を追求し始めます。

しかし、いろいろ勉強し、多くの文章に触れ、そして気づいたことは、「読まれる文章」じゃなく「読ませる文書」を書きたいということ。

この2つの文章の違いは、書き手と読者の選択権の違いだと思います。

読まれる文章は、読者側に「読み進めるかどうか」の選択権が委ねられている文章です。

一方、読ませる文章は、読者側に選択権はありません。正確には選択権はあるのですが、その権利を読者に行使させ得ないものだと言えます。

 

読ませる文章の書き方

では、読ませる文章はどうすれば書けるようになるのか?

どんな文章が「読ませる」文章なのか?

これは、多くの要素があるので一言では言い表せないのですが、ひとつ言えるのは「行間」や「文字間」の使い方です。

別の表現をするならば、読ませる文章には、書きたいことや伝えたいことの「全て」を書かないことです。

書かないことで、行間や文字間をも読ませるのです。

例えば、

一般的な文章では

昨日は雨だったけど、今日は晴れて天気が良い。

こんな天気の良い日は気持ちが良いし、洗濯物がよく乾くから好きだ。

青空に白いシャツがなびく様子を思い浮かべて、ワクワクしながら洗濯機を回した。

一方、読ませる文章では

昨日の雨が嘘のような青空。

今日の空に似合うのは、青の中でなびく白いシャツだなとワクワクして洗濯機を回した。

私が考えた文章なので、いまいち分かりにくいかもしれません。ごめんなさい。

でも、2つとも読者に伝わる内容は同じです。

要約すると

昨日は雨だった、今日は晴れ、私は晴れが好き、洗濯物がよく乾くのも好き、青空に白いシャツが干してあるのも好き、それを想像するとワクワクする。

という内容ですよね。

違うのは文字数と行数です。

下の文章はたったの2行しか書いてないし、文字数も断然少ないのに、なぜ上の文章と同じ内容が読者に伝わったのか?

それは、文字間や行間を「読者が勝手に想像して読んでくれたから」。

実は、この「読者が勝手に想像して読む」ということが読まれる文章には必要な部分なのです。

 

読者の想像を掻き立てる文章

事実関係や情景描写を事細かく書きすぎると、読者は想像力を働かせる必要がなくなります。

そのような文章は、ただ読んでいるという状態になりやすいものです。

一方、読者が想像しながら読まなければならない文章では、自然に読者が引き込まれていきます。

小説を読んでいると、いつのまにか頭の中に、その風景や登場人物の顔が思い浮かぶことってありますよね。それです。

引き込まれているから、読者は自然に読み進めてしまいます。

これが読まれる文章に必要な要素(のひとつ)なのです。

 

まとめ

私自身、文章を「書く」という点においては、まだまだ勉強中の身なのでが、多くの良い文章に触れ、たまには、さほどでも無い文章にも触れながら、読む力は付いてきたと思ってます。

これからブログを書くうえで、文章が苦手とか上達したいと思っている人は、より多くの「読ませる文書」に触れることが大事です。

そのうえで、自分の書いた文章を読み返してみると、プロの文章の凄味が理解できると思います。

私もこれから精進していきたいと思っていますので、一緒に頑張って「読ませる文章」を目指しましょうね。