自宅で開業するときはメリットよりも目的を明確にした方が良い

自宅しごと

働き方の多様化で、多くの人が「自宅で開業」を考えるようになりました。

僕も、サラリーマンを辞めて自宅で開業し、数年が経ちました。

お陰様で何とか生きてます。

自宅開業をネットで検索すると、メリットとデメリットなんかが数多くヒットします。

しかし、実際に自宅で開業してみて感じるのは、メリット・デメリット比較より大事なものがあるんじゃないかな?ということです。

例えば「通勤時間0秒」なんていうのも、通勤が地獄のように嫌だった人にはメリットなんでしょうけど、通勤時間を有効利用していた人にとってはデメリットになることもあります。

何か事を起こすときに、先人の知恵を拝借するのは良いことです。

でも、メリットやデメリットを比較するだけでは不十分で、なぜ「そうするのか?」という目的を明確にすることが大事だと思うわけです。

僕の場合、自宅で開業した目的は「家族との時間を増やすため」でした。

なぜ「自宅」じゃなきゃいけないのか?

自分のビジネスモデルは本当に自宅型にマッチしているのか?

そういった部分がボンヤリしたまま、メリットとデメリットばかり気にしてると、結果的に失敗ということにもなりかねません。

自宅開業のメリット・デメリット(ざっと)

自宅開業のメリットとデメリットをざっと書き出すと、次のような感じでしょうか。

メリット

①通勤時間が0秒

②家賃などの固定費が抑えられる

③家事や育児と両立しやすい

④開業資金が抑えられる

⑤パンツ一丁で仕事できる

デメリット

①信用度が低い

②来客型のビジネスに適していない

③自宅の電話番号や住所を公表しなければならない

④従業員を雇うのが難しい

⑤仕事とプライベートのメリハリがつけにくい

 

以上、僕が自宅で開業して感じたものです。

自宅で開業といっても、同じ敷地内にガッチリ店舗を構えている場合だと、当てはまらない項目もあると思います。

あくまでも、自宅の中で事業をする場合だと思ってください。

ちなみに、パンツ一丁で仕事をしたことはありません。

自宅開業に向いていない業種

ネット情報では「自宅ビジネスに向いている業種」が数多く紹介されていますが、自宅でやるには困難な業種も多く含まれています。

これから自宅開業を目指す人に「誤った選択」をして欲しくないので、老婆心ながら書き記しておきます。

来客型ビジネス

エステや雑貨店などの来客型ビジネスは、個人的には自宅開業に向いていないと思います。

来客型は、いつ来るか分からないお客さんを「待つ」という形態なので、自宅から離れられないんです。

この状況って、自宅以外にお店を構えても同じことになるので、そもそも自宅で開業するメリットというか、理由がありません。

自宅で開業する理由が、開業資金の節約であれば、まだ良いのです。

しかし、家族との時間を大切にしたいとか、子供の世話と両立させたいという場合、来客型の業種を選択したのでは、上手く続かない可能性が高いです。

なにしろ、接客するのが仕事なので、子供の相手をしている暇がありません。

労働集約型ビジネス

とにかく手数で勝負!みたいな労働集約型ビジネスも自宅には向きません。

こういったビジネスモデルは、最終的に人を雇わないとスケールしない構造です。

毎日、大勢の従業員が自宅に「出勤」してきたら大変ですよね。

そもそも、そんなに大勢が入れる部屋はどこ?という話。

メリットどころか、もはや自宅でやる理由が見当たりません。

ネット通販

ネットビジネスの多くは、ひとりで自宅で気軽に始められるので取組み易いものです。

ただ、同じネットを使ったものでも、物販系は自宅事業に向いていないと思います。

ネット通販というのは、受注や決済をネット上で行うので実店舗が必要ありません。

接客する必要もないので、自宅でもできそうですよね。

問題は、注文を受けた商品を発送しなければならないことです。

梱包作業の場所(スペース)が必要になります。

サイトに掲載している商品は在庫を抱えることにもなります。

商品以外にも、包装資材などの在庫も抱えることになります。

それなりの売上を上げるのなら、それなりの量の在庫を抱えなければいけません。

いったい、自宅の何処に置くのでしょうか?

自宅ビジネスに向いている職種

自宅ビジネスに向いている職種は、前述の「向いていない業種」の逆です。

不特定の来客が無く、実店舗も不要、在庫も無く、作業スペースは狭くてOK。

ここまで絞り込むと、職種は必然的に限られてきます。

士業・コンサルタント

司法書士、行政書士、労務士、建築士などの士業のほか、自分の経験を活かした各種コンサルタント業です。

これらの職種の特徴は、なんといっても商品価値が自分自身であるということ。

特にコンサルタント業は、人気になれば高額フィーも可能です。

もっとも、競合が多いのと、士業資格は取得のハードルが高いのが難点です。

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デザイナー・芸術家

芸術的なセンスがあれば、デザイナーやイラストレーターという道もあります。

芸術作品の好き好きは完全に個人の好みなので、うまくハマればヒットです。

士業やコンサル以上に競合が多く、正直なところ事業と呼べるほどの収入になるのは至難の業かもしれません。

ある程度の安定収入で良ければ、どこかの企業の専属になるという手はあります。

ネットビジネス(物販以外)

もっとも取っ付きやすいのがネットビジネスです。

取りあえず、ブログやYouTubeを始めてみるのが良いでしょう。

主な収入源は、自分のサイトやチャンネルに貼った広告からの広告収入です。

成功すれば、月に100万円~数千万円の収入を得ている人もいます。

ただし、90%の人が月5000円以下の収入しか得られていないのが現実。

本気でやると労働集約型になるのも特徴で、個人的には副業レベルで考えた方が良いと思っています。

僕も自分のサイトに広告を貼っていますが、収益の方が外食数回分程度ですから、まさにお小遣いレベル。

考えてみれば、広告収入って売上の数パーセントしか貰えないんですよね。

自分自身の商品やサービスを、ブログやサイトから売れば100%自分の売上です。

ブログやサイトを作るのなら、こっちが正解だと思います。

高いスキルか専門性が必要

これらの職種に共通するのは、個人の高いスキルや専門性です。

誰でも簡単にできることは仕事になりませんからね。

誰でもできることを仕事にすると、低収入で「ひとりブラック企業」状態になります。

自宅ビジネスの集客

高いスキルや専門性を持って開業しても、上手くいかないケースは多いです。

失敗する最大の原因は「集客ができない」こと。

考えてみれば当たり前の話で、ある日突然、自宅でビジネスを始めても、そんなこと誰も知ったこっちゃないわけです。

誰も知らないということは、お客さんも来ない。

かといって、多額の広告費を掛けて宣伝するわけにもいかないので、どうやって集客するのでしょうか?

僕はコンサルタントではないので、自分が開業当初から取り組んだ集客方法しかお伝えできません。

僕がやったのは、次の3つだけです。

①ブログを始めた

②SNSを始めた

③ホームページを作った

以上です。

今現在、お付き合いを頂いてるお客様の7割以上はネット経由です。

ズブの素人が取り組んだ集客方法の割に上手くいったと思っているので、個別に説明します。

顧客ターゲットの絞り込み

何しろ、自宅で独りでやってる仕事なので、誰でも何でもOK!というわけにはいきません。

自分の提供するサービスに合ったお客様をターゲットしする必要があります。

逆に言えば、どんな人が自分のサービスを必要としてくれるのか?を徹底的に考え、調べます。

そうして絞り込んだ人に向けて情報を発信することで、お問い合せの確率は上がります。

ブログ

まず最初にブログから始めた理由は、ホームページの作り方が分からなかったから、です。

ブログなら無料サービスを使って簡単に始められます。

最初は、取りあえず発信することが肝心ですから。

書く内容は、自分の仕事に関連したものに限定しました。

徐々に慣れてくると、どんな内容のことを書けば読んでもらえるのか?が分かるようになります。

そうやって、自分の顧客ターゲットに合わせた記事を書いていったところ、ブログから仕事の依頼が来るようになりました。

SNS

世の中には数多くのSNSサービスがありますが、僕のビジネスのターゲット層が使っているSNSを選択しました。

どのSNSを選択するかは、自分の客層によります。

ターゲットが若い女性ならインスタグラム。

くだけた感じの方が良ければTwitter。

おじさんがターゲット層ならFacebook。

といった感じ。

本当は、もっと細かく分析しますし、利用するSNSは1つだけじゃなくても良いです。

ポイントは、ブログやホームページと連携させること。

SNSで見つけてくれた人が、あなたの仕事を詳しく知りたいときに、詳しく説明されたサイトが無いとそこまでになってしまいます。

僕の場合、SNSで見つけた人が、ホームページを見て、お問い合せが来た、というパターンが複数件ありました。

ホームページ

ブログを始めて1年後くらいにホームページを作成しました。

と言っても、もともとのブログのカテゴリーを整理し、トップページや固定ページを作っただけなんですけどね。

素人なので、この辺が限界。

固定ページには、会社概要やサービス内容、料金表などを載せました。定番のやつです。

サイトから直接のお問い合せもありますが、サイトを見たうえで電話やメールで問い合わせを頂くパターンも多いです。

複数のSNSとも連携させているので、どこかで誰かに見つけてもらえる可能性も上がり、SNSからのお問い合せもあります。

広告宣伝費は安く

同業者の中には、折り込みチラシや新聞広告を出している人もいますが、僕は敢えてやっていません。

理由はお金が掛かるから。(マジ顔)

ネットやSNSだけなら、月千円ちょっとの費用なので負担なく取り組めます。

もちろん、ホームページ作成などの知識は必要ですが、開業してからネットを始めた僕でもできたので、たぶん誰でもできます。やる気があれば。

自宅ビジネスは欲張ってはいけない

そもそも自宅で開業したいという人の多くは、子供や家族との時間を大切にしたいと考えているはずです。

つまり、家族との時間と仕事時間のバランスを取る必要があるわけです。

僕の感覚としては、仕事するのは1日6時間までが目安かな、と思います。

正直、全く仕事ができない日も週に1~2日くらいあります。

専業主婦(主夫)の副業のような感じです。

そう考えると、年収500万~800万円くらいが天井ではないでしょうか。

運が良ければ1000万円オーバーもあり得ますが、可能性は極めて低いのが現実です。

スタートだけ自宅で、いずれ外に出て大きなビジネスを目指すなら話は別ですが、

自宅で事業を続けるつもりであれば、欲張りすぎないことだと思います。

欲張りすぎて仕事に時間を奪われたのでは、何のために自宅で開業したのか分からないですから。

「自宅で開業」した理由や目的を明確にしておくことが大切です。