映画監督になりたかった話~宮崎駿に憧れて

こぼれ話

誰でも若い頃には「夢」を持っていたことがありますよね。

そして、誰しも、その「夢」を諦めちゃったりしたものです。

私の場合、夢を持つきっかけになった人が、その夢を諦める原因になりました。

今回は、そんな他愛もない話です。

私の夢は映画監督だった

私は17歳の頃、映画監督になりたいと思っていました。

その理由は・・・

・絵を描くのが小さい頃から好きだった

・高校一年の時にギターとキーボードを買って作曲しようとしていた

・中学2年の頃からパソコンを使ってプログラムを組んでいた

・宮崎駿監督の映画を見て感動した

以上の条件を見て、自分に一番合っている職業は?と考えたら、

「映画監督だ!」となったわけです。

実に浅はか・・・

映画監督を目指した私は、自分で進学する学校(専門学校)を探したり、絵コンテを描いたりして、来るべき監督デビューに備えていたわけです。

しかし、親と学校から猛反対を受け、多くの人に説得され、夢は遠のいていったのでした。

それでも密かに、絵を見たり描いたり、映画を観たり、ギターの練習したりすることは続けていました。

たまに良い映画に出会うと「自分には、こんな作品つくれないな・・・」と感じることが度々あり、ついに映画監督への夢を諦めてしまったのです。

そんな私に、多大なる影響を与えた宮崎駿監督のことを少し書きます。

宮崎駿監督の影響で映画にはまる

私が宮崎駿という名前を初めて認識したのは「風の谷のナウシカ」を見た時です。

その時は「宮崎駿?みやざきしゅん?なんて読むんだ?」くらいでした。

しかし、作品のスケールや世界観に感銘を受け、この監督のことを調べ始めてみると驚きの事実が判明したのです。

それは、宮崎駿監督が過去(ナウシカ以前)に手掛けた作品を知った時でした。

・未来少年コナン

・ハイジ

・ルパン三世カリオストロの城

私が子供の頃から見てきた多くのアニメの中で、最高に面白いと思った作品が「未来少年コナン」と「カリオストロの城」だったのです。

知らず知らずのうちに、幼いころから「宮崎ワールド」の虜になっていたわけです。

必然、宮崎ワールドにはまってしい、以後の宮崎作品を全て見ました。

シュナの旅など書籍も買いました。

そして、いつの間にか自分の描く絵も宮崎駿タッチに近づいてました(笑)

宮崎作品を観て自分を知る

数多くの宮崎作品を観て、その世界観や絵の凄さに惹かれながらも、自分の中にモヤモヤと沸き上がる気持ちがありました。

そして、とうとう気がついてしまったのです。

宮崎監督作品のような作品を作る才能が無いということに・・・

あんな風に絵は描けないのです。

あんな壮大な世界を創り出すことはできないのです。

皮肉なことに、宮崎駿作品を観たことがきっかけで映画監督を夢見た私は、宮崎駿作品によって、その夢を諦めることになってしまったのでした。

そして宮崎監督の後・・・

一旦は高齢を理由に長編から退いた宮崎監督でしたが、最近になって新たに長編作品を企画しているとのニュースが流れました。

しかし、宮崎監督に次ぐ新たな才能が生まれることを期待する声も大きいです。

後を継げる監督候補としては、エヴァンゲリオンの庵野秀明、ばけものの子の細田守、ゲド戦記の宮崎吾郎(息子)などの名前が挙がってきます。

でも、庵野秀明監督はシンゴジラでアニメじゃない方に行ってしまいました。

興味深いのは、これらの監督が全て同世代だということ。

つまり、宮崎アニメで幼少期から青年期を過ごし、宮崎駿に憧れて監督になった人達ということです。

私と同じ境遇で夢を見て、その夢を実現した人たちと言えます。

まさに「宮崎チャイルド」

今後も宮崎チャイルドの作品に期待したいと思います。