SOHOビジネスの中でも、特にホームオフィスでビジネスをする場合、仕事と家事や育児の時間配分というのが非常に難しいと思います。
ビジネス本などでは、やれ「ルーチンワークに落とし込め!」とか「タイムテーブルに乗せてやれば解決!」とか言ってますが・・・
ネットビジネスや芸術家のように、作業的な仕事が中心であればまだしも、普通は予定通りにいきません。
今回は、自宅でビジネスをしている私の経験も踏まえて、仕事と家事や育児の時間配分について書きました。
ビジネスは不確定要素が多い
通常はどんなビジネスにも顧客が存在するので、突然仕事が飛び込んできたり、突然予定が変更になったりすることは日常茶飯事です。
いくらタイムテーブルやルーチンワークで予定を決めていたとしても、その通りには行きません。
せっかく新規の顧客から問い合わせがあったのに、子供を迎えに行く時間だからと断ってしまったのでは意味がありませんからね。
そもそも、ホームオフィスでビジネスをしようという人の大半は、自宅で仕事をすれば家事や子供に時間を割きやすいという思いがあるわけです。
私自身も、そういう思いから自宅で事務所をしています。
ということは、やはり家のことが優先順位としては上位になり、特に子供に関することなどは最優先事項になりがちです。
ついつい子供や家庭の用事を優先してしまい、ビジネスに関わる時間が不足してしまいます。
ここら辺りの事情から、ともすれば「子供が小さいうちはビジネスを本気でしない」というスタンスになってしまうケースもあるわけです。
私も、事務所を始めた当初にルーチンワークやタイムテーブルなんかを作ってみたのですが、ことごとく予定通りに行かない日が続き、仕事の時間を確保するのに苦労したものです。
どうも、この方法では上手くいかないみたいですね。
ルーチンワークに落とし込めない理由
そもそも、ルーチンワークというのは、1日とか1週間という単位で何をするのかを決めておいて、それを「繰り返す」というものです。
私が最初に作ったルーチンワークの中には、仕事と家事と育児とその他諸々を全て落とし込んでいました。
しかし、ほとんどの日がその通りにはなりません。
突然と来客や、急な仕事の発生などがあれば立てた予定表は一気に崩れ去ります。
仕事以外でも、台風で小学校が休校になったりもしました。
日によって、週によって、ルーチンはコロコロ変わっていきました。
ということで、同じことを定期的に繰り返すような予定表を作成するのは無理なわけです。
しかし、だからといって予定も何もない状況でダラダラと流れに任せていると、仕事に掛ける時間は少なくなる一方です。
家事や育児を優先し過ぎてしまい、その合間に仕事をしているような状況になってしまいます。
もちろん、それで仕事がきちんとこなせるのなら良いのですが、往々にしてこういった集中力を欠いた状況での仕事というのは精度が下がってしまい良い仕事ができません。
ビジネスは立上げからの3年間というのがかなり重要な期間で、この期間にマーケティングや人脈づくりやブランディングなどを地道にしておくことが後々に響いてくるのです。
そんな大事な時期に「合間仕事」で大切な時間を費やすわけにはいかないわけです。
ビジネスに掛ける時間をしっかりと確保しなければいけません。
仕事の時間数を決める
そこで私がやってる方法は、仕事の時間数だけを予め決めておくという方法です。
家事や育児を掛け持ちしていれば、時期によっては学校行事などに掛かりっきりになったりもします。
そういったときはあっさりと諦めて、仕事をしない日として割り切ります。
一方で、今日は仕事の日として、しっかり8時間とか仕事の時間を確保するのです。
この日は家事もしない!と割り切ります。
私の場合、1週間のトータルで30時間とか40時間というふうに、仕事に使う時間数を決めるようにしています。
こうしておけば、半日とか丸1日が潰れてしまう学校行事などが入っても焦らなくて済みます。
優先順位をつける
仕事の時間数を決めておくという考え方は、空いた時間に仕事をするという感覚を排除する効果もあります。
さらに必要なのは、仕事と家事と育児の中で、個々の用事単位で優先順位を付けておくことです。
誤解があってはいけないので詳しく書くと、仕事・家事・育児という各カテゴリーに優先順位を付けるのではなくて、個別の用事ごとに優先順位を付けていくイメージです。
どうしても外せないものを最優先に据えて、次が仕事、次が家事というふうな感じですね。
そうやって概ね1週間ごとに細かい予定を組んでやっていけば、意外と予定通りに進むものです。
繰り返しになりますが、仕事・家事・育児というカテゴリー自体に優先順位をつけてはいけませんよ。
あくまでも個別の仕事や用事ごとに優先順位をつけて、それ以外の時間の中でビジネスの時間数を確保しておくということが大切なのです。
そうしないと、子供が〇年生になったら本気でやろうとか、お客さんが増えたら仕事時間を増やそう などという消極的な時間配分になってしまい、結果的にビジネスを成長させることが難しくなってしまいます。
具体的には・・・
例えば、土日の間に翌週の予定を立てるとします。
月曜日の午前中はPTAの集まりがある。
火曜日の午後からはクライアントとの打ち合わせが入ってる。
金曜日は子供が早く帰ってくる。
といったような、どうしても動かせない用事が第一順位です。
で、それ以外の時間帯で、まず仕事時間を確保します。
このとき重要なのは、先に「来週は〇〇時間は仕事をする」と決めてから割り振ることです。
そうしないと、空いた時間に仕事を挟み込むことになってしまいますからね。
ちょっと時間を余らせておく
ポイントは、ちょっとだけ時間を余らせておくことでしょうか。
ビジネスをしていれば、どうしても突発的なことは起こりますし、子供が急に病気になってしまうことだってありますので、そういった部分に対応する余力を残しておくわけです。
また、ビジネスを始めたばかりのころは、何もかもが手探り状態になりがちなので、その作業にどのくらいの時間がかかるのかという見当がつかないときも多々ありますので、そういった面にも対応するための余力でもあります。
ちょっとだけ時間に余裕を持たせることは重要なのですね。
そのうち経験を積んでいけば作業時間の見当もつきますし効率もアップしますので、だんだんと仕事に割り振る時間数が増えていくようになります。
そのころに仕事が忙しくなっているタイミングだったらバッチリなんですけどね(笑)
(まとめ)割り振りのコツ
最後に、私の経験から時間配分のときのコツというか注意点です。
順位的に家事が一番最下位になっています。
かといって家事も疎かにできませんので、何曜日の何時からは掃除をする!とか、朝の1時間は洗濯!などと細
かく決めておく方が動き易いと思います。
あと、家事の合間には、他の家事をする方が良いです。
例えば、洗濯機が回っている間にチョコット仕事をするとかいうのは、集中して仕事が出来ないため効率がすこぶる悪くなりますのでやめましょう。
仕事の時間は2~3時間単位のブロックでまとめて確保した方が集中できるので効率も品質も上がります。
ということで、私ながらの手法を書きましたが、SOHOビジネスをしている方の参考になれば幸いです。
仕事と家事と育児の3役をこなすのは大変な作業ですが、お互いにがんばりましょうね。