対人関係や仕事の悩み。解決の糸口は悩みの正体を知ることから

仕事やお金

人というのは、明るい人も、そうでない人も、少なからず悩みごとを持っているものです。

悩みごとや嫌なことは「すぐに忘れられる」という超ポジティブシンキングな人もいるようですが、実際のところ心の中まではわかりません。

悩みごとはなぜ起こるのか?

その原因(悩みの正体)を冷静に分析できれば、悩みを解決する糸口が見えてきます。

対人関係の悩みの正体

人の悩み事の多くは、だいたい対人関係です。

会社で怒られたとか、仕事でトラブったとか、友達や恋人と喧嘩したとか。

いずれも対人関係です。

この対人関係の悩みの原因というのが意外と曲者です。

「あの人、苦手だから顔を合わせたくない」とか、

「喧嘩したので、顔を合わせるのが嫌だ」とかです。

ここで問題です。これらの悩みを解決するには、その人と一生会わなくてよくなったら解決するのでしょうか?

たぶん解決しません。そもそも会わなくて良くなるということに現実味がありませんよね。

実は、この対人関係の悩みの正体は、「その人とどうすれば仲良くなれるのか分からない」というものなのです。

本来、性格が合わないとか、生理的に無理とか、大喧嘩して顔も見たくないのであれば、会わないようにしたり、会っても無視すればいいだけのはず。

でも、それをすることが本当はツライと感じているから悩んでいるのです。

話しかけたら、また怒られるかもしれない。

会ったら、また喧嘩になるかもしれない。

こちらが友好的に接しても、相手が冷たい対応してきたら傷つく。

だから、どうすれば「仲良く」なれるのかが分からない。

ということです。

ちょっと言い方を変えれば、このまま顔を会わせずにいることはできないのだから、せめて普通に仲良くしたい。

ギクシャクした状況を打破したい。

でもやり方がわからない。

悩む・・・

ということですね。

ここまでわかってしまえば、どうすれば良いか分かりますよね。

「仲良くなりましょう」と伝えればいいのです。

もちろん、こんなに「ど真ん中のストレート」に伝えなくても良いですよ。

相手がどんな態度で応対しようとも、自分はその人と仲良くなりたいんだ!という思いを持って接してみましょう。

よほどの変わり者でない限り、自分に好意を抱いている人間を嫌いだという人はいません。

必要なのは、最初に言葉を掛ける「勇気」だけです。

怖がらず、恐れず、焦らず、アプローチすれば、きっと思いは伝わります。

私はこの方法で、多くの「苦手な人(だと思い込んでいた人)」と仲良しになりました。

人に相談すると解決するのか?

悩みごとの解決方法に「人に相談する」という方法があります。

しかし、親身になって相談に乗ってくれる人というのも少ないものですよね。

親身になれない理由は、悩みの根っこの部分が人に理解されにくいからなのです。

他人に相談しても、直接的な解決方法を提示されるだけで、根本的な解決にならないというケースの方が多かったりします。

でも、

相談しないよりは、相談した方が解決への近道になることには間違いないです。

人に悩みを相談する場合、いかにして悩みごとの内容を理解してもらおうかという思考が働きます。

そのため、自分の悩みの内容や原因を頭の中で整理するようになるのです。

そういう整理作業をしたうえで人に相談すると、相談相手の人の何気ない一言が解決のヒントになったりします。

相談する前に悩みの内容や原因が整理されているので、ちょっとしたきっかけで解決の糸口を発見したりできるわけです。

仮に、解決策を見つけるまでに至らなかったとしても、人に悩みを打ち明けるという行動で心が少し軽くなるものです。

私も以前、かなり思い悩んでいたことを妻に相談したことがありました。

身内なので親身になって相談に乗ってくれるのかと思いきや、

「そんなの、こうすればいいじゃん!」みたいな感じで、かる~く流されました。

でも、その言葉で私は「なーんだ、その程度のことだったのか!」ということに気づかされたのです。

意外と単純なことなのに、あれこれ余計なことまで考えすぎていたわけですね。

そういうわけで、直接的な解決策やアドバイスは期待できないけど、人に相談するというのは解決の糸口を「自分がつかむ」ことができる方法の1つだと言えますね。

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解決できなければ、いなす、流す

ときとして、どうしても自力では解決できない問題に直面することがあります。

実際には解決できるのかもしれませんが、自分が「できない」と思い込んでしまったら解決できないものです。

マインドの問題。

とは言うものの、物事の捉え方には個人差がありますので、無理して解決に乗り出すと精神衛生上の問題が生じてしまうこともあります。

そういう場合には、勇気をもって「知らん顔をする」という方法もあります。

この方法は、嫌なことを根本的に解決しているものではありません。

しかし、そもそも嫌なことというのは、本人が嫌だと感じていたり、嫌だと思い込んでいるだけというパターンが多いので、その嫌なことを「そもそも無かったこと」にしてしまえば良いのではないかという考え方なのです。

私が以前からやっている方法をご紹介します。

まず、目を閉じて、深呼吸などをして心を落ち着けます。

そうすると、頭の中に悩みごとが浮かんできてしまうと思います。

この状態が「悩んでいる」状態で、不眠症などを引き起こす原因になっていたりします。

次に、頭の中に浮かんだ悩みごとや嫌なことの原因を考えましょう。

このとき注意するのは、「悩みの直接的な原因」を考えること。

直接的な原因というのは、その原因が無くなれば問題が解決する(又は無くなる)というものです。

多くの悩みの場合、ある人の顔が思い浮かんでくると思います。

繰り返しになりますが、人の悩みの大半は対人関係なのです。

悩みの原因(人)が頭に思い浮かんだら、その原因を木の葉に乗せましょう。

もちろん頭の中で、木の葉に載せたとイメージするのです。

あなたの目の前には小川が流れています。

悩みの元を乗せた木の葉を、その小川に流しましょう。

木の葉が川下にスーっと流れていく様子をイメージしましょう。

このイメージ作業を頭の中で何回か繰り返していると、不思議なことに心が軽くなります。

ポイントは、最初にしっかりと心を落ち着かせることと、木の葉に乗せて流すというイメージをハッキリと頭の中で映像化することです。

そして、心が軽くなるまで何回も何回も木の葉を流すことを繰り返しましょう。

私も以前どうでもいいような対人関係で悩んでいたとき、この方法で復活できました。

どうしても心のモヤモヤする悩みごとがあるときは、試してみてください。

物事の捉え方を変える

物事の捉え方には個人差があると書きました。

例えば、上司から「君は頭の回転が鈍いな」と叱責されたとします。

普通の人は、腹を立てるか落ち込むでしょう。

ネガティブな人は、自分はダメな人間だと落ち込み、悩みまくってしまうかもしれません。

しかし、ポジティブに物事を考える人なら、

「頭の回転は鈍いのか、じゃあ行動力で穴埋めできるよう努力しよう!」とか

「人に厳しい言葉を掛けるのは誰でも嫌なことなのに、課長は私にズバッと言ってくれた。きっと期待されているんだな」みたいなことになります。

まあ、ここまでポジティブだと特殊ですが・・・

しかし、同じ言葉を聞いても、捉え方によっては悩みにも励みにもなるということです。

昔、私が目撃した典型的なポジティブシンキングなシーンを紹介します。

ある若手社員が先輩と営業に出るときに忘れ物をしたことがありました。

その先輩は結構厳しい人で、周囲の後輩からもチョット怖がられている人でした。

そんな先輩なので、当然のように、

おい!何やってんだ!

ということになったのですが…

その若手君は「あっ!すいませーん、すぐ取ってきます(笑)」と、先輩の怒鳴り声に負けないほどの元気な声で笑い飛ばしてしまったです。

先輩は怒る気力を失ったばかりか、以後、その若手君を特別かわいがるようになっていました。

普通の若手は、強面の先輩に怒鳴られたら萎縮します。

それゆえ、最近の新人育成マニュアルには新入社員を怒ってはいけないと書いてあるほどです。

でも、その若手社員は先輩の怒号をものともせず、普通に対応してしまったわけですね。

後日、その若手社員は「仕事を覚えている段階で失敗して怒られるのは普通のことですから…」と語っていました。

失敗することも怒られることも、普通のことだと思えるから、厳しい(と周りの人が思っているだけの)先輩に対しても普通に対応できたわけです。

これも立派なポジティブシンキングなんですね。

怒られたくない、失敗したら嫌だな~というのは、典型的なマイナス思考(ネガティブシンキング)

何事も、捉え方や考え方(思考)のベクトルをちょっと変えるだけで、いままでの嫌なことが嫌なことでは無くなる可能性があります 。

そんなポジティブシンキングの根元は「感謝」の気持ちです。

何事にも感謝の気持ちを持つことで、自然に前向きな思考になっていくのです。

「私に厳しい言葉をかけてくれるのは、私の成長を願っているからなんだ。感謝」

自分に関わった人々に感謝の気持ちを持って、今日もがんばっていきましょう。

まとめ

人が生きていく上では、他人との関わり合いは避けて通れません。

人との関わりの数だけ悩みも増えます。

そんな悩み解決の第一歩は、悩みの原因(正体)を知ることです。

正体が分かれば解決方法も見つかる可能性が高くなります。

もちろん、ポジティブに物事を捉えるようになれれば良いのですが、誰もが前向きに考えられるわけではありません。

日ごろから人に感謝する気持ちを持つだけでも、少し前向きに物事が捉えられるようになると思います。

どうしても自分では解決の糸口が見つからなければ、時として「逃げる」ことも有効な方法になります。

逃げるというと抵抗がありますが、どうしても悩みの解決方法が分からないのであれば、勇気を出して「悩みの原因を無視する」ことです。

何はともあれ、悩み続けることは身体にも健康にも良くないので、早めに原因(正体)を見極めて対処解決することが自分のためですよね。